きりのコダマのしょうもないブログ。
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BRAIN VALLEY/瀬名秀明
ビバ!古本屋!ハードカヴァー本を安く手に入れて読みました。
上下巻。上巻は結構なヴォリュームに感じたけど下巻はあっちゅーま。
瀬名さんはパラサイト・イヴを読んでいたのでむしろどんとこい!
しかもこの作品、先に「解説書」の文庫本を手に入れてしまう
という出会いでした(苦笑)
--------「神」に迫るサイエンス―BRAIN VALLEY研究序説

専門用語連打部分が苦手な人にはオススメしかねますが^^;
ものすごく示唆に富んだ内容で知的興奮はかなりのもの。
物語の収束には若干物足りなさを感じるんですが・・・
そこは全部説明しちゃうと味気なくなるのかな。
まぁ余韻として各自考えて想像してくださいと。
そのための材料はそこまでで与えられているわけだし。
では、以下読了向け自論?感想。

まぁ、最初からすっごい怪しすぎるかなとは思いました。
のっけの日付までに、何かとんでもないことになるらしい。
だからこそ、仕組まれているような…というような疑問を持つのも
真新しい素晴らしい施設と様々な不可解な点というのも
わかりきっているだけに、序盤の描写は少しもどかしい。
どうせやるなら徹底的に日常研究部分をがっつりやった挙句に
いつからこんなことに巻き込まれていたかわからない感があれば
もう少し、専門用語部分なんかも楽しく読めたかも。

小学生には明らかに難しすぎやろ!という勢いの専門知識ですが
いわゆる受け答え式の専門書みたいな感じで読みやすいし
むしろよくあれだけに端折ってもとまってるなぁと思いました。
もちろん、脳の知識なんかおぼろげにしか知りませんし
半分くらいは右から左(苦笑)
でも「脳の活動は神経細胞が伝達物質を分泌して電気刺激を伝えて行く」
ことは肌で感じられると思います。
電気信号に過ぎない、化学反応がおこっているだけ
といった感覚を植えつけるためにも、説明ラッシュは必要。

で、どうもいわゆる「超能力者」を検査しているらしい。
お光様の使いを迎えて、村人にお光様を見せる。
巫女的な存在の脳の測定。
ここらへんの設定は非常にテンションあがります。

広沢さん。この人危険すぎ(笑)
でも意外と多いですよ?この手の妄想壁の人…。
この人はかなりのマッドサイエンティストテイストだけども
いわゆる二次元萌えな妄想も多分これに近いかと。
でもたいていのヲタクは薬なんか無用であれくらいの領域に
到達するツワモノもいる。
某女史の「オタクは全員脳の検査を受けろ」ってな暴言も
やってみたらかなり興味深い結果が出るかも…(笑)

途中、催眠により失った記憶を取り戻す。
しかしそれはエイリアンにさらわれるというとんでも体験。
いわゆる「アブダクション体験」だった。
ここらで一瞬わけがわからなくなるが、これが重要ポイント。
アブダクションを臨死体験と結びつけて考えるというのを
今まで知らなかった自分はかなりなるほどと思いましたよ。
催眠によって思い出した記憶は、整合性があうように
あとづけされて調整された記憶。
もともと催眠って手法が危ない手法だと思う。
多重人格とか簡単に作っちゃうし、どんどん増えてしまう。
質問者が誘導しないようにして効果があがることもあるんだろうけど
わからない部分は結局どっかから探してきて埋めてるんだろうし。
しかも、もし今まで視覚が受けた刺激、聴覚が受けた刺激など
すべて覚えているとして、そこからひろってくるとすれば。
自分が見ているもの聞いているものなんてほんの一部に過ぎない。
自分が知らないことを脳は知っている。
自分の知っていることは「意識」されたことのみ。
検閲を通過したものだけ、しかも認識可能な形でしか認識できない。
でも、それってそうしないとたちいかないから、
「自分」を維持できないからそうなってるんでしょうね。
不用意によくわからない領域をいじったら大変なことになるかも。

ここでタカオカは偽の記憶を埋め込まれたのか?
どうもそういう暗示を与えられたようにも見える。
けれど、典型的なアブダクション体験を語るということは
集合的無意識みたいなところにアブダクションの元型とかがあるのか?
光を見る。超越存在と出会う。過去を見せられる。
それは脳内の過負荷で刺激される箇所などに関係があるらしい。
それが何故恐怖の、ネガティヴな体験だと宇宙人なのか?
どうもタカオカの見た小人ってペンフィールドのあの絵の気がする。
典型的なグレイ。胎児にも確かに似てるけど…。
うーん。なんでそこに収束されるんだろ??

てんかん様の発作。脳内の虚血が原因で見る幻覚。
「冥界下り」なんかもこれと同じっぽい。
臨死体験に近いけれど、いわゆる神話とかに出てくるアレ。
冥界に奥さんとかを尋ねてくだっていく。
トンネルを通って、広い場所に出て、主に会って
「ふりむいてはいけない」といわれたのに振り向いてしまい
ものすごく恐ろしい光景を見て、追いかけられる。そして生還。

あと、禅でいうところの「魔境」かな。
素晴らしい感覚とか光とか、思わず「悟り」と思ってしまう様な。
でもソレにとらわれてはならない。禅は深いなぁ(笑)

全なる一に出会う。なんていうのもいわゆるオカルトっぽい。
カバラのアイン・ソフって確かそうじゃなかったかな?
そもそも、大概の魔術は怪しい薬やらお香やら焚いて場を作る。
ある種の変容なんだろうけど、それが「脳虚血」だったりしたら。
何かを摂取するときはもっとそういうイメージになるかも。
ほら、古の祭りとか原始の祭りとかって麻薬物質をもろに摂取して
神にあったりしてるし。

太陽や大地なんかの目に見える自然を畏れ敬いそこに神を見る。
人はそれと同じように、人が見た「光」に神を見たのか。
アニミズムの神は人が力の及ばないものに対する畏敬のような
感じがする。が、宗教の神は若干違うのかも。
素晴らしいから神なのではなく、神だから素晴らしいのだと思う。
それとも人は、そこにいるであろう神の姿を想像しはじめた。
求められたがゆえに有形の神は生まれた。
それとも理性というか思考を手に入れたために、知る必要のない
人の死、世界の有限、自分はどうなってしまうのかという恐怖を
もしくは自分は何故ここに、何のために生きているのか、
そういうことに気付いてしまったために何かの答えを引っ張り出そうと
整合性を持って埋め合わせるために出てきたのが神様、とか。

何故救われたいと思うのか?
それはやっぱり不快を避けて快を得たい、という本能?
それはその「気持ちよかった」体験を追体験したいと望んで
もしくは人の言うその至高の体験を自分もしたいと望んで
そのための方法に自分を近づけるために…神にあうために
宗教的な修行を続けるのか。

超越存在とは、神の元型なのか?

いやいや、なんか脱線しましたが^^;
神に寄生された脳は、神のコピーを増やして行く。
これは非常に面白い考え方だと思います。
それに、自分が大きい何かの細胞のひとつだとしたら…なんて
ことも考えてみたことはありますが気持ち悪い(苦笑)
自分は、自分として、ある。
アイデンティティのリアルを感じられないとやっぱり人は
正常というか、健全な状態ではいられない気がします。
それは精神的な病を経験するととてもよくわかる。
そして、それらも大抵は脳の活動の何らかの疾患である。
臨死体験やアブダクションのように発現するそれ。
てんかんの発作ににた幻覚のそれ。
脳内にはたくさんの同じような細胞がある。
それらが同じように、または何か虚血や過負荷とは別の異常を起こせば
それはやはり「わけのわからない」現象として観測されるのではないか?
心の現象、心の病気としての精神的疾患。
こっち方面も、脳内の現象による解明を、本当に願います・・。

そして解説書の最後に述べられている幻覚を起こす薬物。
SSRIも同じような精神的変容をもたらす。
実はこれはかなり個人的に衝撃的でした。
正直、自分は今SSRIであるパキシルを服用しています。
結構長期になるのですが、安定を得ています。
しかし、臨死体験に近いような変容をもたらす、なんて!
でも、それはよく思い出してみるとそうかもしれない。
最初は副作用でとんでもない辛い思いをしたのだけれど
しばらくして、今までの長かった不調がウソのように
あの、絶対に治らないと絶望的に思われたのがさっぱりと消えた。
自分が、いまここにいる。というのが当たり前に感じられ
何にも脅かされずに、普通にしているのが当然だと。
まわりの靄が晴れるように、氷が融解したように
ごく自然に考えられるようになっていて驚いたことがあった。
当たり前のことが感じられるようになっただけなのに。
この薬は合うか合わないか個人差がかなりあるらしい。
だから全ての人がこう思うわけじゃないと思うけれど
自分はそう感じた。それは「精神的変容」だったのか。
あの、絶望的な気持ちや、とんでもない思いも全て
脳の中の変化にすぎない」!
こころの病、などというから、つい精神論的な
こころの弱さとか、そういった方向に考えてしまいがちだが
明らかに、これこそ「脳の中の物質の変化」で感情とか思考とか
そういったものが影響されている。むしろ発現されている。
精神や心理、そういった目に見えないものに惑わされてはいけない。
それらの答えはすべて脳の中に用意されているんだ。
自分は科学に救いを求めている。
そんな、タカオカと同じ気持ちに至りましたよ。

なんだかとりとめなくなりましたが、読み終わったあと
ぐるぐると思ったことをただつらつらと書きました。
もし、機会があったらちゃんと意見や考えを推敲して
きちんとした文章にしてみても面白いかもしれないなぁと
思いつつ、感想終了。
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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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